納骨堂とは?一般墓との違いや費用相場について解説

少子高齢化、核家族化が進む現代の日本において、お墓のあり方も変わってきています。場合によっては、墓じまいを検討する人もいるでしょう。その際は、納骨堂もひとつの選択肢です。
納骨堂は一般墓とは違い掃除の手間がかからない、アクセスのいい場所に多いといった特徴があります。
納骨堂について、どんな特徴があるのか、費用はどれくらいなのかなどを詳しく解説します。

納骨堂とは?

納骨堂は屋内で遺骨を保管できるスペースのことで、小型のロッカーのようなスペースの中に納骨するものです。
雨天時や暑い時期にも快適にお参りができる、掃除が必要ないなど、一般墓にはないさまざまなメリットがあります。
田舎にあるお墓に赴く機会が少なくなった、お墓を管理しきれないといった方に適しているといえます。

納骨堂と一般墓の違い

一般墓は一度納骨すれば、墓じまいをするまでずっと安置し続けることができます。しかし、納骨堂の場合は契約期間が決まっています。契約期間が過ぎると永代供養となり、その納骨堂を管理する寺院、霊園などが代わりに供養をおこないます。
そのほか、掃除の手間がかからない、墓石の購入費用や建立費用がかからないといった点も納骨堂の特徴です。

納骨堂の費用相場

納骨堂は安ければ50万円程度でスペースを購入できます。一般的には100万円程度、より豪華な設備になると200万円から250万円程度です。
一般的な墓の場合、さらに墓石の購入費用や建立費用がかかります。相場を重視するのであれば、費用を抑えることができる納骨堂の方がおすすめです。

納骨堂の3つのメリット

ここでは、納骨堂のメリットを3つ紹介します。

1. 費用を安く済ませられる

納骨堂は一般のお墓に比べると費用が安いです。墓石やお墓のスペースの購入費用だけでなく、墓を建てる費用自体が不要なため、費用を抑えることができます。
都心にある納骨堂も多く、人によってはお墓参りの度にかかる交通費を抑えられる点もメリットです。

2. 楽にお参りができる

納骨堂はロッカーのようになっているため、お参りの度に掃除をする必要がありません。また、屋内にあるため雨の日や暑い日にも快適にお参りができます。
高齢者向きにバリアフリーになっている施設も多く、移動しやすいという利点もあるでしょう。

3. アクセスがいい

納骨堂は都心部、駅からすぐの場所にあることが多いです。また、場所が駅から遠い場合、無料の送迎バスを利用できる納骨堂もあります。
気軽にお参りができるので、高齢者やなかなか田舎のお墓に行けない人、若い世帯でも気軽にお参りしやすいでしょう。

納骨堂の3つのデメリット

次に、納骨堂のデメリットを紹介します。

1. 大人数の遺骨を納骨することはできない

納骨堂は一つひとつのスペースが小さく、大人数の遺骨を納骨することはできません。基本的には、夫婦や両親くらいまでしか納骨できないため、注意しましょう。墓じまいをしてお墓にある遺骨を移動させたい場合などは、スペースが十分にあるか確認しておく必要があります。

2. 契約期間がある

納骨堂には契約期間があり、17回忌、33回忌、50回忌といった年忌に合わせた期間が一般的です。ですが、それより短い場合もあります。
契約期間が終わると合祀となるため、個別にお参りができません。あとから墓石やスペースを購入して遺骨を移したいと思っても、合祀後はできなくなってしまいます。

3. 天災の影響を受ける可能性がある

屋外の墓であっても土砂崩れや野生の動物による被害はありますが、納骨堂でも天災による影響はゼロではありません。
もちろん納骨堂に限った話ではないものの、地震や洪水などの影響で壊れる可能性も、考慮しておいたほうがよいでしょう。

納骨堂を選ぶ際の注意点

納骨堂を選ぶ際は、まず納骨堂のタイプを確認してください。
一般的なロッカー型のほか、棚に骨壺を並べる神棚型、小さい墓石の下に納骨する墓石型、永代供養塔に遺骨を収めてしまう合祀型、遺骨を一つの場所に集め、位牌に向かってのみお参りをする位牌型などがあります。
なお、納骨堂は納骨スペースにかかる費用だけでなく、永代供養料や管理費などが必要な場合もあるため、注意しましょう。
さらに、納骨堂の場所や設備も考えなければなりません。アクセスがよく気軽に通える距離か、仕事終わりなど遅くなってもお墓参りできる時間まで開館しているか、バリアフリーで高齢者や体が不自由な方でも通えるかなどを確認してください。

誰もが納骨堂が適しているわけではない

納骨堂は費用面やお参りのしやすさといったメリットがありますが、自分の状況や考えに応じて納骨堂か一般墓を選ぶようにしましょう。
納骨堂がおすすめな人、一般墓がおすすめな人はそれぞれ以下のとおりです。

納骨堂がおすすめな人 ●  お墓の継承にこだわらない
●  費用を抑えたい
●  アクセスの良いところに納骨したい
一般墓がおすすめな人 ●  代々の墓を残したい
●  三十三回忌/五十回忌といった弔い上げ以降も合祀されることなく供養してほしい
●  檀家として寺と関わっていきたい/td>


【まとめ】

お墓選びに迷ったら納骨堂も選択肢のひとつとして検討しよう

納骨堂の特徴、メリットやデメリットについて紹介しました。
納骨堂は近年人気の納骨スタイルですが、メリットだけではありません。デメリットもふまえた上で選択することが大切です。
また、納骨堂を選ぶ際は、タイプによる違いや、かかる費用、立地、自分の状況や考え方を考慮しつつ、選択肢のひとつとして検討してみましょう。

【参考URL】
https://www.ishichou.co.jp/ohaka/about_grave/noukotsudou
https://www.lifedot.jp/noukotsudou/
https://www.lifedot.jp/what-noukotsudou/

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