「行年」と「享年」の違いって何?ポイントなど分かりやすく解説いたします

「行年」と「享年」の違いって何?ポイントなど分かりやすく解説いたします

故人の年齢を表すときに使われる言葉として「行年」と「享年」があります。どちらもTVや新聞などのメディアで使われることが多い言葉ですが、それぞれに意味があるため分けて使う必要があります。今回は、そんな「行年」と「享年」の意味の違いと、使い分けの方法について詳しく解説。意味さえわかってしまえば、使い分けは簡単です。これを機に覚えてしまいましょう。

「行年」と「享年」の意味とその違い

上述したように、「行年」と「享年」はそれぞれ言葉の意味が細かい部分で異なります。

「行年」は、「この世に生まれて何歳まで生きたかを表す言葉、娑婆で行を積んだ年数」という意味です。「ゆくとし」ではなく「ぎょうねん・こうねん」と読みます。「行」はもともと時間の経過を表す意味があることから派生し「何歳まで生きたか」という意味を持つようになりました。記載方法は行年◯歳(年齢)とします。

対して、「享年」は「天から享(う)けた年のこと、何年生きたかを表す言葉」という意味を持ちます。記載方法は数え年で書き、読み方は「きょうねん」です。テレビなどで「享年◯」と書かれているのは、◯年生きたということを表します。

「行年」と「享年」の使い分けは、以下のとおりです。

*行年は霊園やお墓などで使用されることが多い
*享年は寺院に入れるお墓や位牌などに使用されることが多い

また日本には、還暦など年齢に関係する節目の際に寺院などで祝い事をする風習があります。その流れから、故人の亡くなった年齢も「天から享(う)けた命」、良きものとして考えるようになり「享年」を用いることもあります。

「行年」と「享年」の例文を紹介

「行年」と「享年」を用いた例文を参考に、どのように使われるのかを見ていきましょう。

【「行年」を用いた例文】*彼が亡くなったのは平成20年の春だった。行年18歳だ。
*行年88歳で亡くなった私の祖母の墓参りに行く

【「享年」を用いた例文】
*私の曽祖父は3年前に亡くなった。享年104だった
*享年50という若さでこの世を去ってしまった

以上のように、行年は「歳」を用いることが多く、享年の場合は「歳」をつけないことが多いです。ただしこの決まりは、必ずそうしなければならないものではありません。現代ではどちらも歳をつけているところもあります。

「没年」や「数え年」についても知っておく

「行年」や「享年」と同様に覚えておくとよいのが、「没年」との違いや、数え年の数え方です。この機会に触れておきましょう。

「没年」との違いは「何を表しているか」

「行年」や「享年」と同じように「没年」という言葉があります。「没年」とは、「没した(亡くなった)年次・年齢」という意味です。よくメディアで使用される「没◯◯◯◯年◯月◯日」というのは故人の命日を指し、「生没年不祥」というのは「生まれた年も亡くなった年も不明である」という意味があります。つまり、「行年」や「享年」が生きていたときを表すのに対し、「没年」は「亡くなった年」を表す言葉として使われるという点が、大きな違いです。

数え年の数え方も知っておいて損なし

数え年について、一般的には満年齢に1歳多く足せばよいと思われています。しかし、厳密には異なる部分があるのです。以下の2つの決まりがあります。

① その年の誕生日を迎えていない場合は、満年齢に2歳足す
② その年の誕生日を迎えた場合は、満年齢に1歳足す

この決まりは、文章だけではわかりにくいものです。次の表も一緒に見るとわかりやすいでしょう。

以上のように、数え年は生まれた年の誕生日と元旦に年齢が1歳足されます。満年齢は生まれた年の誕生日を0歳とし、各年の誕生日ごとに年を重ねるという仕組みであるため、必然的に元旦から誕生日を迎えるまでは、満年齢+2歳の時期が存在するのです。

【まとめ】「行年」と「享年」は細かい部分に違いはあるものの使われ方に厳しい決まりはない

上述したように、「行年」と「享年」は細かい部分で意味の違いがあるものの、使われ方に厳しい決まりがあるわけではありません。「没年」に関しても同様です。ただし、意味やどこで使われることが多いか知っておいても損はありません。知識として頭に入れておきましょう。

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