家族葬で香典は必要?マナーや相場、一般葬との違いを含めて解説

近年は新型コロナウイルスの影響もあり、身内のみで葬儀を執り行う家族葬が増えています。初めて家族葬に参列する場合、香典は持参するべきなのか、香典の金額は一般葬と違うのかなど香典のマナーについて悩む人も多いのではないでしょうか。

本記事では家族葬の香典マナーや相場、一般葬との違いについて解説します。

家族葬でも基本的に香典は必要

家族葬は、身内以外の人も幅広く招く一般葬とは異なり、身内や近しい人のみが参列する小規模な葬儀です。そのため、香典を持参すべきかどうか迷うかもしれませんが、家族葬であっても、基本的には香典を用意するのがマナーです。香典の相場も一般葬と変わりません。おおよその金額は以下の通りです。(※)

両親 10万円
兄弟姉妹 5万円
その他の親類 1万円
友人・職場関係 5,000円

なお、上記の金額はあくまで目安であり、住んでいる地域の慣習や故人との関係性によって変わります。また、家族葬の場合、参列者が身内に限られる分遺族に入る香典の額が一般葬より少なくなるケースがほとんどです。そのため、家族葬では喪主や遺族の金銭的負担を考慮し、やや多めに香典を包む場合も多いようです。

※出典:一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)「冠婚葬祭マナー」

香典が不要なケースもある

家族葬でも基本的に香典は必要ですが、遺族が香典を辞退しているケースもあります。香典を辞退する理由はさまざまで、例えば故人が「家族葬にし、香典は不要」と事前に伝えている場合や、遠方から訪れる身内に配慮して辞退する場合などがあります。家族葬の案内に香典を辞退する旨が明記されているときは、遺族や故人の意思を尊重し、香典の持参は控えましょう。

家族葬と一般葬の違い

家族葬と一般葬では、葬儀に招かれる人の範囲が異なります。一般葬の場合、身内だけでなく、友人や知人、仕事関係の人、近隣に住む人など故人と生前に縁のあった人たちが広く参列します。一方、家族葬は身内や親族などごく近しい人たちのみが参列する葬儀です。故人の友人や知人のうち特に親しかった人が参列することもありますが、一般葬よりも参列者は少なく、小規模に執り行われます。

家族葬で香典を渡すときのマナー

家族葬で香典を渡すときのマナーは、基本的に一般葬の場合と変わりません。受付がある場合は記帳の際に香典を渡し、お悔やみの言葉を伝えます。ただし、少人数で執り行う家族葬の場合、受付が設けられていないこともあります。その場合は喪主や遺族に直接香典を渡し、お悔やみの言葉を伝えましょう。

後日訪問して香典を渡す場合

何らかの理由で家族葬に参列できず、後日訪問する場合もあるかもしれません。その際、事前に遺族が香典を辞退していなければ、関係性などに合わせた金額の香典を持参します。弔問は四十九日までに伺うのが理想ですが、突然訪問するのは厳禁です。事前に弔問したい旨を伝え、先方の都合の良い日に弔問するようにしましょう。

香典袋は、四十九日前は御霊前を、四十九日を過ぎている場合は御仏前を使用します。なお、家族葬に招かれていなくても弔問に伺うことはできますが、その場合は弔問の了承を得る段階で、香典を持参してもよいかどうか確認しましょう。

訃報の報せに香典を辞退する旨が明記されていた場合は、香典を持参するのはかえってマナー違反になるので要注意です。

香典を辞退された場合に弔意を伝える方法

遺族が香典を辞退している場合、香典以外で弔意を伝える方法はいくつかあります。香典を辞退された場合は、受付では記帳し、お悔やみの言葉だけを伝えるのが基本です。別の形で弔意を伝えたい場合は、葬儀当日に合わせて弔電を打つという方法もあります。最近はインターネットから弔電を送るサービスもあるため、香典の代わりに弔意を伝える方法としておすすめです。また、葬儀会場に花を贈るという方法もあります。故人が好んでいた花を贈れば、遺族も喜んでくれるかもしれません。

なお、香典の代わりに贈り物をする際は、お返しは不要である旨を伝えることが大切です。遺族が香典を辞退する理由の中には、香典返しを用意する手間を省きたいケースもあるからです。贈り物に、「お返しのお気遣いは不要です」などと一筆添えておくと遺族の負担を減らせるでしょう。

【まとめ】

家族葬の香典は故人や遺族の意思を尊重しよう

身内や親類だけの家族葬であっても、基本的に香典は必要です。金額の相場も一般葬とほぼ変わりません。故人との関係性や、地域の相場などに合わせて金額を決めましょう。しかし、中にはさまざまな理由によって遺族が香典を辞退するケースもあります。その場合は故人や遺族の意思を尊重し、香典の持参は控えるようにしましょう。

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