樹木葬にデメリットはある?気を付けたいポイントや樹木葬のメリットを紹介

樹木葬は今注目を集めているお墓の形式の一つです。複数のメリットがある反面、デメリットも存在します。メリットばかりを見ていると、樹木葬を選ん​で​後悔する可能性があるので、注意しなければならない点もきちんと押さえておきましょう。

本記事では樹木葬のデメリットとメリットを解説します。

樹木葬を検討する際に気を付けたいデメリット

樹木葬を検討する際に、気を付けておきたいデメリットを6つご紹介します。

1. アクセスが悪い場合がある

樹木葬は自然回帰をコンセプトにしている場合が多く、景観の良い場所や緑が多い場所に開設される傾向があります。そうした場所は往々にして都市部から離れているため、自宅から埋葬地までのアクセスに不便を感じる可能性があるでしょう。

特に里山型と呼ばれる樹木葬は、山などの自然をできるだけ残して弔うという性質上、都市部からはかなり離れてしまいます。アクセスが悪いと気軽にお墓参りに行けなくなってしまい、後々、不満の原因となることもあるため、事前にアクセス方法を調べておくのがおすすめです。

2. スペースが狭くなりやすい

樹木葬の区画は、普通のお墓よりもスペースが狭くなる傾向にあります。そのため納骨できる人数にも制限があり、一区画に1~2人までとなっているのが一般的です。家族全員が入るにはスペースが足りなくなる恐れがあるので、注意が必要です。

3. 人数によってはコストが割高になる

樹木葬は墓石が不要な分、一般的なお墓より初期費用が安くなるといわれています。しかし先述のとおり、納骨する人数が3人以上になると、2つ目の区画を検討しなければなりません。人数が増えると、それに比例してさらに多くの区画を確保しなければならず、結果として普通のお墓よりもトータルの費用がかさむ可能性があります。

コストを抑えたいのなら、樹木葬で納骨する人数を検討した方がよいでしょう。

4. 一般的な参拝・法事ができない

一般的なお墓の場合、お墓参りをするときはお供えをしたり、お線香をあげたりします。

しかし、樹木葬では墓標が樹木や草木であることから、火気の使用を禁止しているところも少なくありません。従来の方法でお墓参りをしたいという場合は、施設内で別途お供えや線香をあげられる場所が設けられているかどうか、事前にチェックしておくのがおすすめです。

5. 一度納骨したら移動が困難

一般的なお墓ではご遺骨を骨壺に入れて納骨しますが、自然回帰をコンセプトにしている樹木葬では、ご遺骨をそのまま土に埋めて埋葬する方法を採用しているところがほとんどです。

普通のお墓であれば骨壺ごと移動できるので、比較的楽に改葬・移転が可能ですが、樹木葬の場合は、一度納骨すると移動が困難になります。将来的に改葬や移転の可能性がある場合は特に注意が必要です。

6. 家族・親族の理解を得にくい場合がある

前述のとおり、樹木葬は一区画内に納骨できる人数に制限があるため、子孫も一緒に入るということができません。先祖代々受け継がれていく一般的なお墓とは形式が大きく異なるため、家族や親族の中には納得できない人も出てくる可能性があります。

樹木葬を検討する際は、事前に家族や親族とよく話し合い、お互い納得した上で選択することが大切です。

樹木葬で期待できるメリット

樹木葬にはいくつかのデメリットがある反面、一般的なお墓にはないメリットがたくさんあります。
ここでは樹木葬を選んだ際に期待できるメリットを6つご紹介します。

1. 永代供養で承継者が不要

樹木葬は基本的に承継者が不要な永代供養墓です。管理は霊園や寺院が永代にわたって行ってくれるため、子孫に管理や維持の負担をかける心配がいりません。

承継者がいない方や、子や孫に負担をかけたくないという方に適した方法です。

2. 初期費用を抑えられる

樹木葬は墓石の購入が必要ない分、初期費用を抑えられるところが利点です。1~2人くらいまでなら普通のお墓を建立するよりも安くなるケースが多いので、お墓にかかる費用を節約したい方に適しています。

3. 宗教・宗旨・宗派を問わない場合が多い

寺院が経営する墓地にお墓を建てる場合は、その寺院の檀家になる必要があります。当然、そのお寺の宗教や宗旨、宗派に合っている場合のみお墓を建立できるため、埋葬地の選択肢は限られてしまいます。

一方、樹木葬は基本的に宗教や宗旨、宗派を問わないため、希望すれば誰でも利用できるところが利点です。

4. 自然に還れる

近年、亡くなったら自然に還りたいと願う人が増えてきています。樹木葬は墓石や骨壺など、人工的なものをできるだけ使わず、樹木や土などに囲まれて眠れるという特徴があります。

自然回帰への思いが強い方にとっては理想的な弔い方でしょう。

5. 雰囲気が明るい

樹木葬では、墓石の代わりに樹木や草木、草花を使用するため、霊園自体の雰囲気が明るいところが特徴です。木々の緑や色とりどりの花に囲まれた霊園が、訪れる人々の心を穏やかにしてくれるところも、樹木葬の人気の秘密です。

6. 故人が好きだった樹木や草花を植えられる

樹木葬の中には、樹木の種類を選べたり、草花で囲ってガーデニング風にしたりすることが可能な施設もあります。故人の好きだった樹木や草花を植えることも可能なので、故人が喜ぶ環境で眠らせたいと考える遺族に人気です。


【まとめ】

樹木葬のデメリットをよく理解してから検討しよう

樹木葬にはたくさんのメリットがありますが、注意しなければならないデメリットもいくつかあります。

事前に現地を見学したり家族や親族と話し合ったりすることで、解決できる問題も多いので、樹木葬を検討する際は下準備を念入りに行い、しっかりと話し合いの場を設けましょう。

関連キーワード

関連記事

トップへ戻る