墓石の適正な値段を見分けるためのポイントは

わかりにくい墓石の値段

お墓を作るということは、非常にお金がかかることです。しかし、その値段を確定させることが難しく、適正金額がなかなか分からないということもあるでしょう。例えば広告に書かれていた金額だけではなく、他にも様々な費用が掛かって、実際にはとても高額になってしまったということも起こりえます。墓石の値段ひとつとってみても、いったい何を参考にして良いのかが分からず、相場をみようとしても分かりづらいという声も良く聞かれます。工事の内容について、その業界の慣例に詳しい専門業者は良く理解していても、施主には良く分からない設定になっていることもあります。

お墓を作るための費用は、墓地と墓石に工事費をプラスしたものになります。土地代が高い東京都心部などでは、相当高騰すると考えた方が良いでしょう。地方では、区画あたり数十万円ということもありますが、都心ではそれを十倍しても買えないことがあります。市営や県営といった公共墓地になると、ここまでの金額にはなりませんが、競争が激しくかなり待たなければいけないことも出てくることを覚悟しなければいけません。

こうして購入した土地も、正確には所有権を得られるものではなく、永久に使用する権利を購入したというかたちになります。つまり、借りることになるため、管理費を支払っていくことになるでしょう。この土地の上に、墓石を乗せることで、お墓が出来ることになります。

このような費用の値段がなぜ明確に書かれることが少ないのかというと、墓石に掛かる金額に加えて、工事費が必要となるからです。工事費はどの土地も一定というわけにはいきません。クレーンが必要になることもありますし、トラックでの移動がスムーズに行かないなどすると、施工に時間が掛かることも出てきます。地盤が軟弱で、基礎工事を必要とするケースもあり、その時に合わせて計算しなければいけないことが多いのです。そのため、一緒に提示されていないのが現状といっていいでしょう。

希少性の高い石材と採掘コスト

広告などから価格の情報を得ようとする場合、墓石の値段は、単純に本体価格だけのことがあります。一定の金額の決まりがないため、こうしたことが起きるわけですが、さらに工事費や字彫加工、金物、耐震施工、玉砂利などが掛かってくることになるでしょう。さらに、外柵が必要となれば、これも追加料金として必要となります。お墓の寸法によっても違いが出てくるわけですから、後から多くの費用が必要となるケースも多いのです。したがって、広告での料金を見ただけでは判断することができないため、金額については主体的に細かく聞かなければ分からないと考えておくことが重要です。

もうひとつ、石の産地によって驚くほど値段の違いが出てくることがあります。同じ種類の石でも全く違う値段がつきますが、これは密度の違いもありますし、色などにも違いが表れるためです。実際にそこまでの品質の違いはなくても、有名産地であるというだけでも大きな違いになることもあります。実際に数十倍の差になって表れることもあるのですから、見過ごすことは出来ません。ただし、価格が高いからといって、石として優れているというわけではないこともあります。吸水率が高いと、もろいこともありますので、高ければいいというわけではありません。墓石は見た目だけではなく、耐久性という側面からも考えなければならないため、注意が必要でしょう。

では、なぜこうした値段になっているのかといえば、希少性の問題と、場所による採掘コストです。人件費の安い国のものを使えば、希少性が高くても安くなるでしょう。逆に質が悪くても、場所によってはコストが上がってしまうことになります。もちろん、需要と供給も絡みますが、価格が全てではないということは覚えておいた方が良いでしょう。

わからないことはどんどん質問

また、同じ産地でも、値段が違うこともあります。同じ石の種類で作った墓石でも、全くといっていいほどの違いが生まれるのは、等級があるからです。等級とは、石の目の細かさや色、模様や傷といったことまで考慮されてつけられます。同じ石であっても、取り方ひとつでも等級は変わってくるといえるでしょう。たとえば、同じ産地であっても、山が異なることもあります。そうなると、同じ品質のものがとれるわけではなくなることになるでしょう。そのため、どうしても異なる値段がつきます。厳選すれば、ほんのわずかしか取れないといってことにもなるため、値段は明らかに変わってくることになるでしょう。

もしも、心配になるときには、はっきりと尋ねてしまうことが一番でしょう。墓石を買うということは、決して安い買い物ではありません。納得いかない値段で購入するということは、後に不満を残すことになりかねません。せっかくの大切なお墓を作るうえで、こうしたことは、決してプラスではありません。だからこそ、分からないところははっきりと聞き、納得のいくまで質問をすることです。優良な店舗であれば、真摯かつ誠実に答えてくれるはずですので、積極的にどんどん聞いてしまいましょう。

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