お墓を作る際の墓石を含めた相場と問題

お墓は相場ではかれない

生きているものはいつか亡くなる運命を背負っています。何も不思議なことではなく、いつか必ず訪れることです。その時のことを考えて、お墓を建てるということを考えておくのは、後ろ向きになることではなく、建設的なことと言えるでしょう。できるだけ落ち着くような場所を探したり、納得がいくところを選んだりするということも出てくるはずです。長く利用していくことを考えると、墓石の耐久性ということも考えていかなければなりません。

お墓を作るということでは、一定の相場は存在します。しかし、公営にするのか民営にするのかによって、大きな差が生まれてくるのが問題です。さらに、地域によっても大きな金額差が生まれるため、なかなか希望の金額に収まらないということも出てきます。その中でも、ある程度相場が安定しているのは、墓石についてでしょう。地域差もありますが、墓地ほどの違いは生まれません。それでも、質によっては、大きな金額差が生まれてしまうということも考えられます。非常に高価なものもありますが、それでも最高級だから、最高品質とは限らないというところも出てくるのが墓石です。

人気が高いということが、質につながるとは限らないところがあるということを忘れてはならないでしょう。単純に相場というだけではなく、どれぐらいの量を使うのかということも検討しておかなければいけません。相場より安価に抑えたつもりが、実は量が多くなってしまうために高額になるということも出てきます。基礎の大きさや厚さ、耐震性などの要件も関わってきますので、細かに考えていかなければなりません。卒塔婆立てなどは、トータル的に含まれていないこともあるので、どこまでが必要になってくるのか計画を立てて検討していく必要があるでしょう。

指定石材店という問題

墓石を購入していくことを考えると、その霊園の仕組みを理解しておかなければなりません。理解していなければ、相場どころではないからです。なぜかと言えば、霊園は使用料を払えばあとは自由というわけではなく、指定石材店制度が決められていることがあります。そうなると、指定された石材店以外で購入をすることができません。

契約を取り交わしてしまうことになるため、どんなに良さそうな石材店があっても利用ができなくなります。相場的に安いところを見つけたとしても、指定石材店以外で購入して持ち込むことができません。だからと言って、指定石材店が悪いというわけではなく、サービスのいいところも多くあります。安くて良心的な金額で作ってくれるところもありますが、知り合いに石材店がいるとしても利用をすることができません。好みの物ができるというわけではないこともありますので、覚悟しておかなければならないでしょう。

これは事前に確認することができるので、購入をひとまず待って、どんな石材店なのかを確認してからにするというのも、ひとつの方法といえます。そのうえで、安価で良いものを作っていれば、何も問題はないでしょう。逆にあまりに高額になってしまうというのであれば、検討し直すというのも方法です。

墓石だけではないさまざまな費用

墓石単独の費用だけではなく、お墓を作るということでは、さまざまな費用が発生するものです。お墓を作るということにおいて、相場というものがあてにならなくなるのは、こうした費用の発生に原因があると言っていいでしょう。

寺院墓地の場合には、その寺院の檀家にならなければ利用をすることができません。檀家になるとなれば、費用が発生しますし。お布施もすることになるでしょう。改修工事をするとなれば、寄付金を募ることも出てきますし、護寺会費といったことも考えていく必要が出てきます。

永代供養をお願いするとしても、非常に多くの費用負担が発生してくることを覚えておかなければなりません。お墓を作る以外にも、これだけのお金がかかっていくことになるのですから、相場よりもはるかに予算を見ておかなければいけなくなります。

公営霊園の場合、費用負担は大きく減ります。公営のため、年間数千円という管理費だけしかかかりません。たったこれだけなので、墓石の負担だけで済みますが、問題はだれでも同じことを考えるということでしょう。つまり、競争率が非常に高く、抽選になることがほとんどで、希望したからといって購入できるとは限りません。さらに、遺骨がなければ購入できないこともあり、条件は緩くないということになります。

民営墓地という選択もありますが、金額はまちまちです。安くても、指定石材制度があって、自分の好きなものを選べないといった問題も出てくる可能性があります。それでも、公営よりははるかに高くなるため、相場よりも予算設定が重要になってくるでしょう。自由度としては高い選択にはなります。お墓を作るということは、墓石だけでは済みません。さまざまな角度で検討していくことが重要であると言えるでしょう。

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